今月のおすすめ

こびき家は2002年に由良町小引の主婦が集まって創業しました。
都会に出た子どもや知人から「市販の物より手作りの方が美味しいから分けて欲しい」と言われたことから始まった味噌作り。生産が安定し始め、生産量が増えてきた今でも変わらないことは「先祖代々伝わる伝統の味を一番美味しい状態で、一人でも多くの人に食べてもらいたいということ」だと語ってくれました。

美味しさの秘密

金山寺みそが完成するまでの行程は、米と麦と大豆を蒸し、「はな」と呼ばれる麹菌を発酵させ、野菜を混ぜ、熟成させるという長いものですが、その全てを手作業で行っています。また、発酵の際に生まれる熱で品質が左右されるため、1℃単位での温度管理を徹底しています。
金山寺みその製造を6月に行う理由は、6月が麹の発酵に適した気温であることに加え、この頃が旬の野菜を使うためです。仕込み作業を2日手作業で行い、樽で3か月熟成し、金山寺みそが完成します。

こだわり

こびき家の品質へのこだわりは食材の選び方にも妥協を許さず、「安心、安全で美味しいものを地元、和歌山の食材を使って」というポリシーは創業以来、守られ続けています。金山寺みそに使われる野菜(瓜、なす、生姜)は全て和歌山産のものを使用し、添加物や保存料は一切使われていません。
また、味付けは時代に合うよう改良を加え、代々伝わる作り方を引継ぎながらも、塩気を抑えて甘めにしています。ご飯や野菜にのせて食べてもよし、そのままでもお酒の肴にぴったりです。

商品展開

2002年の創業から、20年経った今でも当時の志は変わらず、主婦業や農業を続けつつも味みそづくりを続けています。金山寺みその他に自分達の畑で採れたにんにくを使った「にんにく酢」や「にんにく醤油漬け」といったにんにくシリーズ、「焼肉のたれ」、小引でとれた米を使用した「米みそ」も販売しています。

今後の展望

「味噌や醤油は、由良町の興国寺が伝来の地とされているが、他の地方のほうが有名になっている。自分達の作った味噌が由良町の特産品になって、由良町の金山寺みそを多くの人に知ってもらえるようになって欲しい。また、古くから伝わる由良の伝統を後世に残していきたい」と語ってくれました。由良町の歴史を今に伝える「こびき家」、今後ますますのご活躍が期待されます。