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『紀州あかもく』は食品としてはもちろん、化粧品(美容液)としても活躍する地域に愛されるスーパーフードです。 2021年、6年目に突入した紀州日高漁業協同組合の紀州あかもく事業は、収穫から加工、新たな産品の開発と、常に挑戦をし続けています。 

自慢の品質の秘密

海のプロである漁師が、海の状況とアカモク特有の粘り気が1番いい状態を見極めて、GOサインを出し、チームでいっせいに収穫を開始します。アカモクは水温に影響を受けるため、一年中収 穫ができる海藻ではなく、和歌山県由良町ではおよそ4月後半から5月前半の2週間という短期間がピークになり、その期間で販売1年分の収穫を行います。この収穫タイミングを見計らう漁師の目利きが、毎年高品質を維持できる最大の秘訣となっています。 

『紀州あかもく』の誕生秘話

水温が上がり季節がだんだんと暖かくなり始める4月末ごろ、アカモクは海底から勢いよく育ちます。海面まで成長する海藻は船のスクリューに絡まり、仕事を妨げる邪魔者として嫌われていました。商品化のきっかけは戸津井地区の漁師が「アカモクを食用として販売することができるかもしれない」という情報を耳にしたことでした。組合と情報を収集を開始し、日常的に食されている地域への視察や、組合がすでに所有している機材を有効活用し、試行錯誤とアイデアで投資を最小限に抑え『紀州あかもく』は完成しました。これまでにテレビ番組をはじめ、多くのメディアに取り上げられています。また、紀州あかもくの挑戦は食用にとどまらず、関係機関の協力もあり、2年以上の研究を重ね、アカモク成分配合の『アカモク美容液』という新しい分野の商品も誕生しました。

作り手の紹介 

『紀州あかもく』の生産にたずさわるチームを、地元では「アカモク組」と呼んでいます。このチー ムは毎年4月頃、漁協組合の声かけで編成されます。組合員からなるアカモク組が、その年の生産と加工を担います。加工の一部と販売を漁協組合が引き継ぎ、それぞれが役割を分担し出荷を行なっています。アカモク組というチームを作り収穫を制限することにより、資源の乱獲を防ぎ、計画的に取り組むことで、より効率的で環境にも優しいシステムを採用しています。 

『紀州あかもく』の今後の展望

アカモク組の徹底した品質管理と、可愛らしいパッケージデザイン、研究と試行錯誤、様々なアイディアから生まれた地域自慢のスーパーフードは、食品に、美容液にと幅広い分野で活躍しています。今後は既存商品のシリーズ化を目指し、より多くの方々へ自然のめぐみを届けたいとのこと。由良町内では道の駅白崎海洋公園やAコープでお買い求めいただけます。